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Project Story プロジェクトストーリー

フォトラクションは、建設テックを起点に新しい挑戦を続けています。
社内外を巻き込みながら、建設業界のデジタル化を推進するために立ち上げた3つのプロジェクトを紹介します。

#Case01 Photoructionの立ち上げストーリー

建設×DX 0→1の挑戦

お話を伺った人

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代表取締役CEO 中島

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プロダクト本部PdM 黒田

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Theme 建設業界を変革する挑戦の軌跡

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「建設業界で目の当たりにした課題」

Photoructionを立ち上げたきっかけは何ですか?

中島:私はもともと建設業界で働いており、ITへの興味から趣味でプログラミングをしていました。 前職では、ITを活用して建設業界の効率化に取り組みたいという思いがありました。その中で、プログラミングスクールに通い、 制作発表会で現在のPhotoructionの原型となるプロダクトを発表しました。 それがベンチャーキャピタルや企業の方々の目に留まり、「起業してみないか」と声をかけていただいたことがきっかけです。 当時は起業など考えていませんでしたが、この貴重な機会を逃したくないと思い、創業に踏み切りました。

黒田:私は創業から3ヶ月後に声をかけられ、最初は業務委託として参加しました。 大学時代、同級生だった中島さんと趣味でプロダクト開発をしていたこともあり、彼がやろうとしていることには興味がありました。

中島:趣味で大学時代プロダクト一緒に作っていた経緯があって、建築学科だったのでエンジニアの知り合いがそんなに多くなかったので声をかけました。

黒田:声がかかったときには、やろうとしていたことが興味の範疇にあり、作るものにも興味がありました。 最初はジョインするつもりはありませんでしたが、2〜3ヶ月後には正式に参加しました。 プロダクト自体が面白かったことと、前職の区切りがつくタイミングも重なり、思っていたよりも早く挑戦する決意を固めました。

創業期にはどのような課題がありましたか?

中島:難しかったというか、何もかも初めてだったのでどうやって行こうかなというところです。 物もできていないし、ユーザーもいないからひたすら1日中ひたすらコード書いて作ってましたね。 販促用の動画も自分たちで作成して黒田さんにも出演してもらったりしていました。引越し、契約書なんでもやるところは大変だけど面白かったです。

黒田:0から1なのでものがなかったこともあり、当時はいかにはったりをリアルにするか。 今はできないですが(笑)その当時のスピード感とどうユーザーへの価値提供していくか、カオスな状況で難しいなと思いましたね。

かなり大変な創業期「もう無理だ」と感じた瞬間はありましたか?

中島:正直なところ、何度もありました。特に初期段階で作っても作っても全然売り上げ上がらないとか、 当初はとんでもない不具合も多かったので現場に謝りに行ったりとか、心折れるというかもうだめなんだろうなと思うことは結構ありました。

黒田:リリース後も不具合が頻発し、お客様からの厳しいご意見をいただくこともありました。そのような状況が続くと、 精神的に追い詰められ、「本当にこのまま続けていけるのだろうか」と不安になることもありました。

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困難な状況でも諦めなかった理由

そんな困難な状況でも続けられた理由は何ですか?

黒田:自分の興味嗜好で、テックで課題解決できることが好きでした。辛いとは感じなかったけど、当時はあの時だから頑張れたのだと思います。 しんどくはなかったですね。作るべきもの、作りたいものを実現したい、そこに注ぐ労力はしんどくも辛くもなく、やらされていることではなかったので。でもトラブルとかはよくありました。

中島:私自身、テクノロジーで課題解決をすることが好きなので、「辛い」と感じることはありませんでした。 むしろ、自分が作りたいものを実現するために労力を割くことは自然なことだと感じていました。 会社を起業した時にもマーケットも大きいし、自分自身困っていて、世の中としても困っている人が多いのかなと思っていました。 投資の声もかかっていたのもあるのでそれなりの勝算はあったこともあり、とにかくがむしゃらに、締切を設定してやり尽くしていく。 絶対できない期限とかを設けてやってみると意外にできたりしたので、いかに締め切りをキツく設定してそれをやり切るかということは当時大切だったと思います。

17億円の資金調達という転換点を経て

17億円の資金調達という1つのフェーズを迎えて心境の変化などはありましたか?

中島:創業当初から常にユーザーの方に使いやすいプロダクトかどうか、産業に提供できる価値があるかを考えています。 改めてということではないですが、今後も開発の定例会に参加し、プロダクトのレビューも変わらずしていきたいと思っています。 そういう意味で、資金調達もユーザーに価値を提供するためのものなので、元々建設業にいた当時は、 使いにくいプロダクトがあって余分な仕事が増えて苦労したその原体験改めて意識しプロダクトを提供していきたいと思ってます。

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今後の展望をお聞かせください

中島:Photoructionはまだ道半ばです。「建設業界を限りなくスマートにする」というミッションの実現には、まだまだ課題が多くあり、 そのためには新しい挑戦が必要です。これまで培ってきた安定稼働させていくことも大事にしつつパフォーマンスをさらに高めながら、 創業当初のチャレンジする姿勢を大切に、新しい技術やアイデアにも積極的に挑戦していきたいと思います。 新しい挑戦には、時に馬力出して作ることが必要で、最近ではまたその新しい挑戦をすることが増えてきたこともあり、 創業当初の野心を忘れずに、AIなど新しい技術にも対応しながら、長く愛されるサービスへと進化させていきたいです。

黒田:建設産業にはまだ多くの課題があります。Photoructionを通じて、それらの課題解決に貢献し、 建設業界のデファクトスタンダードとなるような存在になりたいです。「Photoructionなしでは建物が立たない」と言われるほど不可欠なインフラになれるよう、 挑戦し続けます。

#Case02 新規協創サービス ARCHITREND ONEの開発

ローカルソフトウェアであるARCHITREND ZEROとクラウド技術の連携

お話を伺った人

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執行役員CTO 中村

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プロダクト本部PdM 平塚

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Mission リアルタイムで最新データを共有、住宅設計の未来をつなぐ

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「建設現場のデジタル化で未来を切り拓く」

どのような課題を解決するために、このプロジェクトに取り組まれましたか?

平塚:住宅設計分野では、長年PDFや紙ベースでの図面共有が主流でした。 この方法では、設計変更時にリアルタイムで整合性のある図面を作成・共有することが難しく、 特に、データがローカルPCに保存されている場合、部署間や協力会社との連携がスムーズに進まず、最新データの特定が難しいという課題がありました。
このような非効率な状況を改善し、業務全体の効率化を図るため、私たちは新たなソリューションの開発に取り組みました。 その中心となったのが、ローカルソフトウェアであるARCHITREND ZEROとクラウド技術の連携です。
プロジェクトの重要なポイントは、ARCHITREND ZEROをクラウドと連携させることで、リアルタイムな情報共有を実現することでした。 ここでの主な課題は、いかにしてシステムへの負荷を抑えつつ、データ量を最小限に抑えて効率的に連携を行うかということでした。 この課題解決が、プロジェクト成功の鍵となりました。

中村:福井コンピュータ様との協業では、両社の強みを活かしながら課題解決に取り組みました。 フォトラクションはクラウド技術やBIM(Building Information Modeling)の知見を提供し、 一方で福井コンピュータ様は長年培ったCAD技術と住宅設計のノウハウを共有してくださいました。両社が補完し合いながら進めたことで、 単独では解決できない複雑な課題にも対応することができました。

プロジェクトの成果について、率直な感想をお聞かせください

平塚:リリースしたばかりですが、お客様から「これまで抱えていた課題が解消された」という声をいただけたことは非常に嬉しいです。 例えば、これまではローカルPCに保存されたデータをサーバーにアップロードする際、複数バージョンが存在して混乱するケースもありました。 しかし、「ARCHITREND ONE」を導入したことで、リアルタイムで最新データを共有できるようになり、効率的なコミュニケーションが可能になりました。

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プロジェクトから見えてきた「自社の強み」

特に印象に残っていることはありますか?

中村:今回のプロジェクトでは、大企業とスタートアップという異なる文化やアプローチを持つ両社が協力する中で、 双方の強みを活かしながら進めることができました。特に、福井コンピュータ様の長年のBIMやCAD技術と、 当社が得意とするクラウド技術やプロダクト開発ノウハウを融合させることで、設計データのリアルタイム共有という課題を解決できた点は大きな成果だと思います。 また、プロジェクト全体を通じて密なコミュニケーションを図り、役割分担やスケジュール管理を徹底することで、効率的かつ高品質なプロダクト開発を実現しました。

平塚:大企業とスタートアップという異なる文化やアプローチを持つ両社が協力する中で、お互いのナレッジを共有し、 高め合いながら進められたことは非常に大きな強みだと感じました。また、スケジュールや役割分担を明確化し、 不明点は対面ミーティングやSlackで即座に共有するなど、密なコミュニケーションによってスムーズにプロジェクトを進行できた点もこのプロジェクトが無事にローンチまで漕ぎ着けることができたのだと思います。

今後のプロジェクトの展望をお聞かせください

平塚:今後は、「ARCHITREND ONE」をさらに進化させるため、設計フェーズだけでなく営業提案時や施工管理フェーズとも連携できるオールインワン型ソリューションへと拡張していきたいと考えています。 また、ユーザーから寄せられるフィードバックを反映しながら使いやすさを追求し、ユーザー満足度の高い製品づくりに注力していきます。

中村:システムの安定性やセキュリティ強化はもちろん、新しい技術(生成AIなど)も積極的に活用し、さらなる効率化と価値向上を目指します。 また、大企業との協業プロジェクトは今後も積極的に企画していきたいです。他のパートナー企業様とも連携しながら、新たな挑戦と価値提供を続けていける環境こそ、 この仕事の大きな魅力だと思います。

#Case03 BPaaSの開発と提供、試行錯誤

SaaSとBPOを融合させた新しいサービスモデルの構築

お話を伺った人

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オペレーション本部 メニューマネージャー 宇佐美

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オペレーション本部 藤田

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Mission 業務プロセスをクラウドで革新する「BPaaS」

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SaaSとBPOを融合させた新しいサービスモデルを構築し、建設現場のDXを推進する

どのような課題を解決するために、このプロジェクトに取り組まれましたか?

宇佐美:発端はお客様から寄せられた声でした。建設現場では多くの業務がアナログで行われており、 特に内装検査などの業務は手作業が中心で、多大な時間と労力がかかっていました。 例えば、マンションやホテルの各部屋ごとに床や壁、天井、水道や電気設備などを確認し、手書きで記録を残す必要があります。 その後、報告書作成や修正作業も含めると、膨大な手間がかかる状況でした。

藤田:そこで私たちは、お客様が抱える課題を詳細にヒアリングし、それを解像度高く具体化することから始めました。 宇佐美さんが企画段階でお客様の声を集め、それを基にマニュアルやチェックリストを整備しました。 そして、それらを実際に形にしていく部分は私たちオペレーション部門が担当しました。 この連携の上で、具体的な課題解決策としてのBPaaSメニューを構築することができました。

プロジェクトの成果について、率直な感想をお聞かせください

藤田:率直に楽しかったなと思います。宇佐美さんとの初タッグでしたが、とてもスムーズに進めることができました。 特に印象的だったのは、「この目的があるからこのフローにする」という形で最終像が明確になっていた点です。 そのおかげで判断材料が揃い、想定外の事態にも柔軟に対応することができました。

宇佐美:お客様からいただいた課題をもとにしたプロジェクトだったので、 リリース後に「イメージ通り」「使いやすい」といった声をいただけたことが非常に嬉しかったです。 また、「もっとこうしたらいい」という貴重なフィードバックもあり、それらを次回以降の改善につなげていきたいと思っています。

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プロジェクトから見えてきた「自社の強み」

初めてのタッグということで、異なる部署の連携を通して感じたことはありましたか?

宇佐美:今回はBさんと初めて協力して、プロダクト側とオペレーション側という異なる部署間で連携しながら進めるプロジェクトでしたが、 「同じ目標を見る」という意識が強く、一体感を持って取り組めたことが大きな強みだと感じました。

藤田:確かに、密なコミュニケーションによって、お互いの役割分担や課題、進捗を共有しながら進めることができました。

今後のプロジェクトの展望をお聞かせください

宇佐美:今後は、マネージャーとして情報のキャッチアップをさらに強化していきたいと考えています。 これまで偏ってしまいがちだった特定のお客様だけでなく、既存ユーザーへのアフターフォローを充実させると同時に、 新しいユーザーにも魅力的に訴求していく必要があります。そのためには営業チームやオペレーション部隊との密な連携が鍵となります。 顧客満足度をさらに向上させるために、ユーザーの声を積極的に取り入れながら、より多くのお客様に価値を届けられるよう挑戦していきたいです。

藤田:私たちオペレーション部門は「守り」の役割を担っています。今後はメニューのオペレーションを盤石なものにし、 品質をさらに高めていきたいと考えています。宇佐美さんたちが「攻め」の姿勢で新規受注の獲得に注力されている中で、 私たちは「誰が作業しても同じ品質」を実現し続けることが重要です。特にイレギュラー対応が求められる場面でも高い品質を維持できるよう、 組織全体での仕組みづくりとチーム強化を取り組んでいきます。